IGPSPORT IGS620 インプレッション「パワーメーター対応サイコン・GPS付き・安い」三拍子そろってます。

ロードバイクを購入したころの話。

よっし、せっかく買ったロードバイク、走りに出かけて楽しむぞ!

「「「そのまま走りには行けません」」」

ペダル「ないです。べつうり3000円」

ライト「ないです。べつうり5000円」

ボトルケージ「ないです。べつうり2000円」

空気入れ「専用です。べつうり3000円」

ウェア類「走りやすくなりますよ。皆着てます。べつうり5000円」

パンク修理用品「パンクしたらどうしますか?べつうり2000円」

サイクルコンピューター「データ見れます。べつうり5000円」

いや高いわッ!!!!

ロードバイク、どんだけ金かかんねん!!怒

と、様々な本体だけでなく様々な付属アクセサリーを買うことに。

乗っていくうちにどんどんハマっていき、あれよあれよと

アルテグラの機械式コンポ
デュラエースDi2
・軽量カーボンフレーム
・レーシングゼロ
・カーボンチューブレス
・パワーメーター

に至るまでひとしきり行くところまで行った筆者ですが、それでも未だに抑えられるお金は抑えたい。

メインで使っているサイコンはあるものの、サブで使えるコスパの良いサイコンはないかな~というところで色々探してみたところ、IGPSPORTというメーカーがなかなか良さげ。しかもかなり安い。

ということで、購入してから3ヶ月ほど使用した後良かった点・悪い点などインプレッションを書いていきます~

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IGP SPORTってどういうブランド?

iGPSPORTは2012年に中国で設立されたサイクルコンピューターブランド。結構新しいですね。。。日本では2021にトライスポーツが取り扱い開始しています。やはり国内の輸入代理店がしっかりとバックについてくれるのはありがたいですね。(特にこういう中華系のブランドでは)

圧倒的なコストパフォーマンスの高さ

何と言ってもその特徴はコストパフォーマンスの高さ。物価そのものが違うとはいえ、このiGS620、Amazonで2万円切ってるんですよ。GARMINのトップモデル530を買うお金で二台買えちゃいます。トップモデルがこれってすごくないですか?

さすがに利便性に関してはGARMINに軍配が上がりますが、それを踏まえても圧倒的なコストパフォーマンスです。下位グレードのモデルであれば、ANT+対応ながら6000円前後のものもあったりと、最初の一台にもおすすめです。

iGS620の付属品・外観・重量など

本体と外観

外観はこんな感じ。

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全体的に黒のみのシンプルな仕上がりで、どんなバイクにも合わせやすいですね。

サイコンにしてはやや厚みのある作りかな。

実測重量

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実測重量は89gとサイコンにしてはやや重め。

軽さを求めるならグレードを落とした小型タイプにするか、他ブランドのものを使いましょう。

なんでこんなに重いんだよ?と疑問に思いましたが、多分これはバッテリーの重みですね。さすがにこれだけの画面サイズでカラー液晶を20時間持たせるにはそれなりのバッテリーが必要なはずです。

付属品

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付属品は本体・マニュアル・取り付けバンドと至ってシンプル。

バータイプのマウントがついていないのが難点ですね…

 

とはいえこのバータイプのマウントをつけていないのにはちゃんと理由があって、iGPSPORTのサイコンは全てGARMINのマウントと互換性を持たせているそうです。

そのため、新しくマウントを買わなくても既存のものを活用できるよ!とのこと。

GARMINからIGPSPORTに乗り換える奴いねえだろ…とか言ってはいけない

 ブランドごとに取り付けマウントが乱立している中、最もメジャーな存在であるGARMINにきっちりと合わせてもらえるのはうれしいですね。サードパーティー性のものも豊富ですし。

iGS620の基本機能は?何ができる?

スピード・ケイデンス・心拍・パワー等、基本的なデータはほとんど測定可能

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さすがにハイエンドモデルなことはあり、

 

Bluetoothでのセンサー→対応

ANT+のセンサー→対応

スピードセンサー→いける

ケイデンスセンサー→いける

心拍数→いける

パワーメーター→いける(これ重要)

TSSなどパワーデータ分析→いける(これも重要)

GPS計測→いける

防水→IPX7(どしゃ降り・水ぶっかけてもOK)

はい。僕がサイコンに求めているものは大概できました。

結構パワーメーター対応のサイクルコンピューターって少ないんですよね。あったとしてもここまでリーズナブルなものはそこまで多くない。あとパワー表示ができるだけでログを取らずに左右パワー分析やIF、TSSといった細かい分析ができないものもあったりと、低価格&しっかりとパワートレーニング可能なモデルは少ないかなと。

しかしながら、同じ中国ブランドで似たような製品が多いのもまた事実。そういったものと比べて色々メリットがあったので、次の項目で説明します。

アプリ経由でSTRAVA連携もできるよ

スマホ経由でのWi-fiアップロード→いける

STRAVAとの連携→いける

レーニングピークスとの連携→いける

ルートナビ→いける。見やすい

(しかもスマホアプリで出先からルートデータ作成→案内OK)

一日中動かせるバッテリー→これもいける(これ重要)

 

スマホ経由でWi-fiアップロードも可能で、設定さえ完了してしまえばデータ管理自体はかなりやりやすいです。

また、他社ブランドと比べてルート案内が見やすいんですよね。カラー液晶なだけあり地図もわかりやすい。これもほかにないポイントの一つです。

あとはそのバッテリー寿命の長さ。最大22時間と一日中乗っていられます。充電をめんどくさがって頻繁に行わない筆者からしてみれば、これはかなりありがたいんですよ…

(ちなみに、実際の画面はこんな感じ↓に設定してます※日没後なので、ディスプレイが黒くなってる)

・いつも使ってるメイン画面

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パワーデータ分析

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その他項目
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高度グラフ

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ルートナビ・地図

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ではでは、実際に使ってみての良かった点を説明していきます。

使ってみての感想・よかった点

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コスパは最高

えー、もう散々言ってきたのでしつこいかもしれませんが、

コスパ最高です」

いや、アンダー2万でここまでの機能がついてしっかり使えるサイコンってないですよ。マジで。

しかも黒のシックなデザイン・ロゴも控えめで中華ブランドにありがちな安っぽさがない。側面にGARMINのステッカー張っておけばごまかせそうな雰囲気すらあります。笑

パワメ対応、GPSルートナビ可能、バッテリー持ちも良し、スマホ連携アップロードも可能とサイコンに欲しい機能はほぼ揃ってます。でも安い。

ボタンのクリック感や操作性も悪くない

意外と見落とされがちですが、サイコンを使う上で結構ボタンのクリック感って大事かなと。GARMINの520シリーズは触ったことがあるのですが、個人的には何となくボタンにクリック感がなくそこまで好きではありませんでした。(なんというかこう…押したときにふにゃってなるんですよね)

iGPSPORTのサイコンのボタンは押したときに「カチッ」という感触があり、余裕のないレースシーンや普段のライドでも押しミスはないかなと。

これ、自宅でデータアップロードしているときはなんとも思いませんが走っているときだと結構気になるんですよね。。。その辺りも問題なしです。

アプリ・本体のエラーが少ない

こういう中華系ブランドでよくありがちなんですけど、本体は安くて良いのに、ソフトウェアが弱くてデータがアップロードできなかったり、STRAVAといった外部サイトとの連携ができなかったりする場面が多々あります。

せっかく走った走行データ、トレーニング計画にも組み込みたいし走行ログも上げたい!なにより走ったのにそのデータをなかったことにされるのは嫌だ!!!

という想いでUSBと本体を接続し、Fitファイルを抽出して手動でアップロード…なんていうのは自分にも経験があるので、こういったエラーが現状ないのはかなりストレスフリーです。

3ヶ月通勤のログ記録・アップロードメインで使ってきましたが、現状特にエラーにぶち当たったことはないですね。単にラッキーかもしれませんが。

ただアプリ自体は初期言語が英語・本体との接続など設定がかなり面倒なのでそれはデメリットかな。これについては後述します。

数値に関しても問題なし

とりあえず数値に関しても、普段使っているWahoo ELEMENT VOLTのサイコンと比べてそこまで大きな違和感はないですね。

もっとも、センサーから受信したデータをそのまま表示していることを考えればここにズレが起きることはないでしょうが…

 

まあ何が良いたいのかというと、サイコンとしてしっかり機能も揃ってるし、不具合とかバグとかもなければちゃんと使えるよ、ってことです。

とはいえ、デメリットがないこともないです。次で解説します。

使ってみての不満点・デメリット

GPSの速度計測の精度は悪い

しばらく本体のGPS経由で速度データを出していたんですけど、これの精度は明らかに悪いです。更新されるスピードが遅いのか、そもそもGPSの精度がそこまで高くないのか、明らかに遅く表示されます。

なので、ANT+対応のスピードセンサーを使いましょう。GARMINのものは信頼性もあるのでお勧めです。

マウントを別途用意しないといけない

これは僕がWahooユーザーだからというのもあるんですが、バータイプのマウントが用意されていないので快適に使うには別途購入が必要です。

まあマウント付きで売るよりはその分価格抑えてほしい…というのは至極もっともなんですが(実際マウントも別売りされている)個人的には用意するの面倒だし、つけといて欲しかったな…というのが本音ですね。

サイコンにしては重め

バッテリーの持ち時間を考えれば致し方ないことではありますが、本体の重量は他のサイコンと比較したときに結構重めです。持った瞬間にズシっと重さを感じます。

サイコンの重さなんて気にしている人のほうが少数派でしょうが、軽いに越したことはないし他社と比べてのデメリット、ということで挙げさせてもらいました。ただバッテリー持ちが半分で軽いモデルとバッテリー持ち22時間だけど重いモデルだったら、僕は後者を選ぶ気がしますが…笑

アプリの初期設定がめんどくさい

アプリ自体にエラーや不具合はないものの、初期言語は全て英語、設定もどこから手を付けていいのかわからない上に情報があんまりないということで、最初の初期設定にはかなり四苦八苦しました。(インドネシア語Youtubeを見たりしてなんとか設定しました泣)

ただこれに関してはせっかくトライスポーツという輸入代理店がついているので、今後改善されていく見込みはあるかなと。ユーザー数も増えれば情報も広まると思いますので。

同じ種類のセンサーは一種類しか登録できない

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このサイコン、同じ種類のセンサーは一種類しか登録できません。パワーメーターなら一種類のパワーメーターのみ、心拍計なら一種類の心拍計のみとそれぞれ一種類しか登録できません。

特に複数台のバイクでパワーメーターを使っているような方だと正直これは歯がゆいかもですね…

まあ、基本はせいぜい一家に一台、あってもスペアバイク一台、そのスペアバイクにも追加でパワーメーターを付ける…なんてお金持ち物好きはもう少しいいブランドのサイコンを買ってください。笑

こんな人にオススメ

ひとしきり説明してきましたが、

・安くて高性能なサイコンが欲しい人

→特にパワーメーター対応のモデルを探している人にはお勧めです。

・ロングライドでも電池持ちを気にせずに使いたい方

・初めてのGPSサイコンを探している方

・英語設定のアプリでも多少は問題なく使いこなせる方

こういった方にはオススメといえるのではないでしょうか?

特にコストパフォーマンスに関しては申し分なし。機能性も抜群でスペアのサイコンとしては満足のいく商品でした。

僕もいつかはGARMINの530が欲しいなぁ…と思いながら暮らしてますが、それの購入は当分先になりそうです。笑

またそのうちメインで使っているサイコンのレビューも書いていきます!それでは!