【2022年モデル】COLNAGO(コルナゴ)のロードバイクとおすすめモデル5選

イタリアンブランドの筆頭格と言えるコルナゴ。創業60年を超える老舗ながらも、いまだにレースシーンの第一線で活躍し続けています。

また、カーボンフレーム全盛の現代においていまだにラグフレーム・クロモリフレームをラインナップするという伝統的なスタイルを重視している(一風変わった?)メーカーです。今回はそんなコルナゴの2022年モデルについて説明していきます!

 

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画像および、引用文は全てCOLNAGO公式HPのものになります。

(価格・スペック等の情報は全て2021/10/2時点での情報です)

COLNAGOの特徴・強み・評判は?

伝統と実績のあるイタリアンブランド

エルネスト・コルナゴは今年で満85歳。15歳の時にレースで初勝利し小柄な体格ながら持って生まれた才能で将来を有望視されるが、20歳になる目前のレースで左足を骨折。この時点で早くも選手生活にピリオドを打つこととなる。

『無我夢中に働き、8時間労働の時代に連日16時間も働いた。要するに起きている間中はほぼ仕事をしていた。』オフィスでは朝誰よりも早く出てそして一番遅くまで仕事をする。選手生活を断念しフレームの製造に携わり60年を経った今でもその姿勢は変わらない。

バイクをプロチームに供給し続け、そのレースにかけるひたむきな思いがこれまで多くの優秀なチャンピオンを輩出してきた。

 

コルナゴといえば、60年以上続く超老舗のブランド。丁寧な手作業で一つ一つ作られるクロモリフレームは、かつてのトップレースで何度も脚光を浴びてきました。

さらに現代においても2020・2021ツール・ド・フランス2連覇を成し遂げ、伝統的ながら常にレースに勝てるバイクを作り続けているメーカーです。

職人による美しいフレームペイント

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COLNAGOを語る上で、イタリアの職人により施される美しいフレームペイントは外せないでしょう。フレームを作成した後、わざわざイタリア本国まで持ち帰り、パマペイント者によるエアブラシ塗装を行ってできた塗装はまるで一つの芸術作品のよう。

自分も初めてコルナゴのバイクに触れたとき、「これ、本当に自転車のフレーム?」と驚きを覚えました。乗るときだけでなく、所有することに対する満足感は他のブランドにはないポイントですね。

自転車乗りならいつかは乗りたい、憧れのブランドの一つ

価格帯やラインナップを見ても、高級志向のブランドの一つといえます。昨今は大量生産による低コスト化・科学実験による走行性の向上、エアロ性能の改善といったアプローチに各社躍起になって取り組んでいますが、COLNAGOはその中でも「ロードバイクに乗る楽しみ」というシンプルな感覚をしっかりと芯に据えてフレームの設計・開発を行っている印象を受けます。

もちろん、レースで勝てるだけの性能追求にも余念がありません(実際ビッグレースで何度も勝ってるし・・・)が、ホビーライダーにとってはレース以外の場面で自転車に乗ることのほうが圧倒的に多いはず。そういった普段のライドから、ロードバイクとともに過ごす日常の1ページをワンランク上に押し上げてくれるような、ハイクラスなブランドといえます。

COLNAGOは初心者向け?

個人的な感想になりますが、COLNAGOはあまり初心者におすすめとは思いません。

理由としては

①金額的には少々割高

②国内でのユーザー数が多くない

③ミドルグレード・エントリーグレードのラインナップが少ない

の3つがあります。

こういったネガティブな意見を言うのは少し勇気がいりますが、あくまで一個人の考えということで。。。

それぞれ順を追って説明します。

①金額的に少々割高

COLNAGOは大手メーカーと比べて、ハイエンドモデルやミドルグレードモデルの金額が少々割高に感じます。

もちろん、大手メーカーにももっと高いハイエンドモデルはありますが、それは完成車に付属しているパーツが高額であったり、かなりの予算をかけて風洞実験をした結果その研究費用や販売の際のプロモーション費用が上乗せされている結果での価格です。

ロゴ無し・塗装無しのまっさらな状態でのフレームセットを各社用意し、重量や各種サイズ展開・ジオメトリ・販売価格を比較したとしたら、COLNAGOのフレームはそういった数値面でいえば不利といっても過言ではないと思います。

しかしながら、だからといってCOLNAGOのフレームが他社と比べて劣っているのかといえば、全くそうではありません。

腕時計で例えるならば、COLNAGOはまさにロレックス。
「正確な時間を図る」「着用ストレスの無い軽さ」「電池持ちの良さ」という時計そのものの役割で見ればCASIOの電波ソーラー時計で必要十分かと思いますが、だからといってロレックスがそれと比べて劣っているのかと言われれば全くそんなことはないはずです。

心地よい乗り味と造形美を両立させているラグフレームや、もはや芸術の域に達したフレームペイント、イタリアの職人が一つ一つ丁寧に作り上げるハイエンドモデルはロードバイクながらその美しさに惚れ惚れするほど。

そういった数値に表れない技術的な面や、憧れの存在という強いブランド力を持っているのがCOLNAGOのバイクです。

②国内でのユーザー数が多くない

COLNAGOはそもそも販売店の数もさほど多くなく、金額的にも少々割高である点から国内全体でのユーザー数はさほど多くないように思います。

「いや、せっかくなんだから俺は皆とは違うモデルに乗りたいんだ!」という初心者の方も多いと思います。(自分もそうでした)

確かにそれはわかるんですが、冷静になってメーカー側の立場から考えてみましょう。

ロードバイクは基本的にメーカーの各回ロット生産から国内代理店が輸入→販売店にて販売という形となるパターンがほとんどです。しかしながら、完成車・フレーム一つあたりの単価が高いため、ある程度少なめに(確実に売り切れるように)供給量を見積もった上で生産・販売を行うケースが多いです。

価格優位を持っている大手メーカーであれば当然生産台数も多いでしょうが、COLNAGOのように一つ一つ丁寧なモノづくりをしているブランドにとっては生産台数を増やすのはなかなか難しい上に、在庫を長期間抱えるリスクも上がってしまいます。必然的に生産台数や日本に入ってくる数も限られるわけです。

となると、最初の一台を買う際にドンピシャのサイズが中々なかったり、そもそも入荷自体が半年待ちになる、なんてこともザラに起こります。

また、初めて購入する際はあまり気にならないかもしれませんが、乗っていくにつれて、使用による劣化でディレイラーハンガーやヘッドベアリングといった細かいスモールパーツが交換になることはよくあります。

この際にそもそもフレームの生産数や取り扱い自体が少ないと、「本国からの取り寄せ・納期は〇ヶ月後です」のように入手がそこそこ大変だったりするのも難点です。

③ミドルグレード・エントリーグレードのラインナップが少ない

こと2022年モデルに関して言えば、オンロード用のバイクにおいてエントリーグレードのラインナップがカタログ上になく、ミドルグレードに関してもVR-3Sのみと非常に少ないです。

最も実際の販売店では旧モデルもいくつか在庫限りで販売しているでしょうし、これだけしか絶対に買えない!というわけではないですが他ブランドと比べれば種類は少なく、かつミドルグレードにしては少々割高感が否めません。

 

個人的な意見になりますが、COLNAGOという憧れのイタリアンブランド、そのステータスやフレームビルディングの技術・ペイントの美しさを遺憾なく発揮できるのはやはりハイエンドモデルです。

せっかくのイタリアンブランド、買うのであればその美しさ・技術を最大限味わえるトップモデルをオススメしますね。

2022年版/COLNAGOのオススメモデル5選

C64/C64 DISC

コルナゴのフラッグシップモデル

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Cの称号を纏ったフラッグシップモデル「C64」は、モノコックフレーム全盛の今日において、頑なにラグフレーム製法というコルナゴの伝統を継承している。

今や大量生産が当たり前になった現在のモノづくりにおいて一見無用の長物のようだが、多くのイタリア職人たちによるクラフトマンシップをフレームに宿すことこそMADE IN ITALYたる所以である。

スターシェイプといわれる星形のパイプに、パマペイント社の艶やかに彩るペイントで無機質なフレームに「造形美」を加え、他社と一線を画す圧倒的な存在感を誇示。

現代のレーシングシーンで対等に勝ち負けを繰り広げるパフォーマンスの高さはこれまでの戦歴が証明しており、前作のC60からマッシブなディティールへと様変わりしながらも200gシェイプアップを実現。

かつて、いつかはコルナゴと言われていた時代の「手に入れたい夢の1台」は今も変わらず。だが、至高のモデルは万人受けするために作られたものではなく、数々の難関をクリアしてきた勝者に相応しいものとしてあり続ける。

モノコック(一体成型)によるカーボンフレームがほとんどを占めるロードバイク開発において、唯一無二のトップグレードにおけるラグフレームがこのC64です。

カーボンパイプ・ラグフレーム独特のしなりや乗り心地の良さと、プロユースにも耐えうるだけの剛性・性能の高さを実現。さらにフレームにはイタリアの職人たちによる色鮮やかなペイントが施され、普段のライドやレースはもちろんのこと、ロードバイクとともに暮らす生活をワンランクアップさせてくれること間違いなしの一台です。

価格・スペック

C64 フレームセット¥640,000(税込 ¥704,000)

C64 Disc フレームセット¥690,000(税込 ¥759,000)

※6万円ほどのアップチャージを支払うことで、特別なフレームカラーを購入可能

フレーム重量:公式HPに記載なし

900g(500Sサイズ、未塗装、リムブレーキ仕様)

V3-RS/V3-RS DISC

驚異のツールドフランス2連覇・レースで勝ちを狙う最適解

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ツール・ド・フランス2020と2021を連覇したコルナゴが誇るトップレーシングモデルが追求したのは、レースに勝つための比類なきハイパフォーマンスと快適性という相反する要素のマリアージュ

これまでの歴代Vシリーズで最軽量で、優れたエアロダイナミクスに加えてコルナゴ伝統の加速性能と素直でコントローラブルなハンドリングは、あらゆるコース状況においてもライダーのパフォーマンスをアシストする。

過酷なヒルクライムから100km/h を超えるダウンヒルまで、あらゆる環境でもライダーのベストパフォーマンスを導くことは数多のワールドツアーレースでの戦績で実証済。特に推進力をスポイルすることなくライダーの負担を大幅に軽減する振動吸収性の高さはトッププロからの評価も高い。

欧州の荒れた路面を想定して28mmタイヤを装着可能なホイールクリアランスに加え、ディスクブレーキ仕様と軽さが際立つリムブレーキ仕様の2種類の規格を用意。ディスクブレーキ用は専用のステムを使用することでブレーキホースとケーブル類を全て内蔵することが可能。(電動コンポーネント使用時)

2020・2021ツールドフランス2連覇を果たしたタディ・ポガチャルが駆っていたのがこのV3-RS。その実績については言うまでもないですが、軽量性・エアロ性能・振動吸収性を非常に高いバランスで実現している一台です。

普段のロングライドでも満足間違いなしですが、やはりその高い剛性感や運動性はレースの現場でこそ生きるモノ。特にアップダウンのあるエンデューロや、高低差のあるロードレースでその真価を発揮すること間違いなしです。

価格・スペック

V3-RS フレームセット¥530,000(税込 ¥583,000)
V3-RS DISC フレームセット¥580,000(税込 ¥638,000)

※6万円ほどのアップチャージを支払うことで、特別なフレームカラーを購入可能

フレーム重量:公式HPに記載なし

790g(50サイズ・ディスクブレーキモデル・未塗装?)

V3

2022・オンロード唯一のコルナゴのミドルグレード

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V3-RSと同型のモールドを採用したピュアレーシングモデル。V3-RSからカーボンレイアップ変更し、ピュアレーシングモデルにカテゴライズされつつも幅広いライダーの要求に応じる懐の深さを表現。

V3-RSの素直なハンドリングや振動吸収性の高さは特に際立つ特徴として、確かなフレーム剛性による優れた加速はコルナゴのDNAをしっかり踏襲している。更に装着可能タイヤ幅を最大28Cと設計しておりコンペティションレースはもちろんエンデュランスやブルベにも挑戦したくなるほどの応用力を見せる。

油圧ディスクブレーキ仕様に加えて軽量さが特徴のリムブレーキ仕様が登場。

V3-RSと同型のモールドを採用し、カーボンのグレードを落とすことでコストダウンを実現したコルナゴのミドルグレードモデル。

かつてはコルナゴにもミドルグレードやエントリーグレードのアルミフレームのラインナップは多々あったのですが、2022モデルは現状これ一つのようですね。

個人的にはもう少しエントリーグレードやミドルグレードのラインナップが充実してくれると嬉しいのですが…やはり新型コロナウイルスの影響で自転車パーツの生産体制が崩れてしまっていること、世界的な部品不足に陥っていることが影響しているのでしょうか。。。

価格・スペック

フレームセットでのラインナップはなし

V3 Disc ULTEGRA
¥468,000(税込 ¥514,800)
V3 Disc 105
¥370,000(税込 ¥407,000)
V3 Rim 105
¥320,000(税込 ¥352,000)

フレーム重量:公式HPに記載なし

V3-RSと比べて重量差は200gとの情報があったため、

990gほどか?(50サイズ・ディスクブレーキモデル・未塗装?)

CONCEPT

芸術性×エアロの両立。メンテナンス性能の高さも魅力

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ひときわ異彩を放つそのボリューミーなディティールから想像もつかないほどしなやかさと強さを併せ持つ。

NACA (アメリカ航空諮問委員会)でのウインドウテストから弾き出された空力特性は、最高速度70km/hを超えるゴールライン直前の速度域で真価を発揮。勝利へと突き進むその戦闘力の高さは、ワールドツアーの選手たちが築きあげた 勝利数で実走済み。

一方、かつてないほど大口径化したフレームにパマペイント社のアートと呼ぶにふさわしいハンドペイントが施されたモデルもラインナップされており、所有欲を満たすに十分な質感を備える。

高い剛性を誇るダウンチューブからくる振動を、エラストラマーからなる高分子化合物で成形されたヘッドパーツで吸収。そして、リアセクションの絶妙なしなりから鞭のようなパワーを生み出し、ライダーのペダリングパワーと融合し伝達される。

気流に逆らうことなく高速域を得意とするCONCEPTは、ポディウムの頂点を狙うシリアスレーサー達の為に生まれてきたといっても過言ではない。

エアロロードというと科学的で無機質なデザイン・走行性能第一!なところがありますが、そんなエアロロードの中で一線を画すのがこのCONCEPT。2022ラインナップからは消えてしまっていましたが…

エアロロードながら、ここまで美しいペイントやフレーム造形が施されているバイクは昨今かなり希少なのではないでしょうか。

また、専用ステムや専用ハンドルなど独自のパーツ構成が多いエアロロードにおいて、通常のステム・ハンドルがそのまま使用可能。

リムブレーキ版においても、BB下ブレーキではなくシートステーにダイレクトマウントブレーキを配置、さらにBBもシマノ提唱のPF86とエアロロードながらメンテナンス性も申し分なしです。

価格もフレームセットで40万円ちょっととCOLNAGOのバイクにしてはリーズナブル(?)で、重量もエアロロードの中では比較的軽量といえる一台です。

正直なんでこのバイクが2022モデルのラインナップが消えているのか??と不思議でなりません。ひょっとすると、年度の途中で新しいエアロロードが発表されるかもですね。

価格・スペック

¥430,000(税抜)

¥480,000(税抜)Disc仕様

※9万円のアップチャージを支払うことで、特別なフレームカラーを購入可能

フレーム重量:990g (未塗装・リムブレーキ) 

MASTER

クロモリフレームの絶対的存在

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80年代に隆盛を極めたレーシングバイク「MASTER」は、現代のスーパーバイクにこそパフォーマンスは劣るものの魅力的なライドフィールを今に残している。

ホリゾンタルスタイルのフレームジオメトリーは、当時のスタンダードであった深いポジションを容易にするためであり、その数値は今も変わらず。精巧なラグやメッキの美しさ、さらに色鮮やかでクラシカルなカラーリングは他に類を見ないほど完成度が高い。

レーシングバイクとして必要なチューブの剛性を更に高めるべく、星形成形されたコルナゴ専売特許である「ジルコ」加工の元祖はMASTERであり、フラッグシップモデルのCシリーズに受け継いでいる。フレームの生産から塗装に至るすべての工程をイタリア国内で行い、ライダーの好みに応じた10㎜刻みのサイズ展開。

まさに当時のレースシーンに思いを馳せるリアルタイムマシンとも言えるであろう。
2021年に往年のADカラーが3色、2022年にサロンニカラーが復活。

カーボンフレーム全盛の現代において、数少ない現行ラインナップのクロモリロードの一つ。かつてレーシングバイクとして一世を風靡したマスターが、今でもより進化した形で乗れるのは非常にうれしいものがありますね。

現行の高性能コンポーネントで組んでもいいですが、やはりせっかくのクロモリロード、個人的には画像のように5アーム世代のカンパニョーロ組や、革張りのサドルで組んであげるとバイク全体の印象がグッと底上げされ、クラシカルながら確かな走行性能を持つ実用的な芸術品としての完成度が増すと思います。

レースシーンでの活躍は難しいかもしれませんが、クラシカルなホリゾンタルフレーム、脚に来ないしなやかなクロモリ独特の乗り味は、純粋なロードバイクの「走る楽しみ」を感じさせてくれること間違いなしです。

価格・スペック

¥340,000(税込 ¥374,000)

フレーム重量:1550g(未塗装)

 

いかがでしょうか?

COLNAGOといえば憧れのブランドの一つ。フレーム価格はかなり値が張りますが、それだけに塗装の完成度や、所有していることに対する満足感には格別のものです。

最初の一台…には少し難しいかもしれませんが、ロードバイクにハマっていくにつれ、いつかハイエンドのイタリアンバイクにかっこよく乗ってみたい!!と感じ始めた方には非常にオススメできるブランドといえます。

また、コルナゴはカラーバリエーションが豊富・流麗なデザインが多数あるのでカタログを眺めてみるのも楽しいですよ。

とはいえフレームの生産台数自体はさほど多くないはずなので、もし欲しい!と思うモデルがあれば早め早めに動いてみるのがいいかと思います。それでは!

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