EW-RS910の配線のお話 EW-JC130・EW-JC200無し・ワイヤーフル内臓で組んでみた。
かねてよりやりたかったDi2ケーブルスッキリ化計画を行ってみました。
行ったのはEW-RS910(ハンドルバー用ジャンクション)の取り付け
なるべくケーブル含めジャンクション類を外に露出させたくないのと、費用を抑える意味も含めてケーブルの配線を試行錯誤して色々トライ…
結論から言って、EW-JC130(3股ケーブル)とEW-JC200(2ポートジャンクション)なしで組むことができたので、どんな感じになったのか説明していきます!
実際の配線ってどうなったの?
実際の配線はこうなりました。
使ったものは
・ZIPP SL70 AERO カーボンハンドル (ハンドル幅380/ブラケットC-C)
・SM-EW50 エレクトリックワイヤー(650mm/350mm/1200mm)
・EW-RS910 ジャンクションA
やろうと思ってできたこと
ジャンクションA・バーエンドからのエレクトリックワイヤーのハンドル内臓
ジャンクションAからSTIまで、ハンドル内部を経由でエレクトリックワイヤーを通しました。ただ正直この作業が一番大変だったな・・・
カーボンハンドルだと整形上、ドロップ部分にカーボン繊維を固めるバルーンが残っていて、そのままだとエレクトリックワイヤーがすんなり入りませんでした。
廃棄予定のブレーキワイヤーを使い、そこそこの力を入れてハンドル内に通したのち、
先端をエレクトリックワイヤーとガムテープで留めて、ワイヤーから引っ張り上げる形でようやく開通といったところ。さらにこれをシフトワイヤー用のケーブル穴から出すのがまあ大変なこと・・・
SM-EW50(3股ケーブル)なしでのジャンクション取り付け
色々調べてみたところ、Di2の配線は多少バラバラになっても、STIレバーとジャンクションA、コンポーネント全体とそれぞれつながっていれば動作するみたいです。
なので、ジャンクションAにはエレクトリックワイヤー一本のみ、STIレバー同士をエレクトリックワイヤーでつないであげれば、SM-EW50無しで取り付けができました。
ただSTI-STI間をつなぐエレクトリックワイヤーはそこそこの長さ(650mm)が必要だったので、新しく用意することに。まあ、3股ケーブルに比べれば価格は安上がりですが。
EW-JC200なしでの取り付け
まあこれは実際に組み上げて乗ってみないと影響について不明ですが、フレーム内からのエレクトリックワイヤーの引き代がかなり確保できるなら、EW-JC200無しでもそのままフレームからのワイヤーをSTIにそのままつないで接続OKでした。
ちなみに今回使ったのは、キャノンデールのSUPERSIX EVO Hi-mod、48サイズ。ダウンチューブしたのエレクトリックワイヤー長さは確か1200mmだったかと。
ここの長さが足りてないなら、EW-JC200を使う必要があります。
ただ、フレーム内部にEW-JC200を入れた状態で長めのエレクトリックワイヤーを引き出せば、ジャンクションの外出し無しでも組み付けられるはず。
これでちょっとでもエアロ性能上がればええなぁ・・・
やってみた結果できなかったこと・難しかったこと
EW-JC200のハンドル内臓
当初はブレーキケーブルを入れる穴からEW-JC200を内臓→ケーブル接続とする予定でしたが、意外とEW-JC200のサイズが大きく入りませんでした。
バーエンドから入れる方法も考えたのですが、カーボンハンドル特有の成型時にできたバルーンの影響でまず通らないのと、そもそもドロップ部分やブラケット部分のカーブがバーエンドから入ったとしてもすんなり通りそうになかったので、断念。
自分はフレームサイズが小さかったことと、ダウンチューブ内のエレクトリックワイヤーの引き代がかなり確保できそうだったのでフレームからそのまま直引きできたのでラッキーでしたね。
EW-JC200の露出を無くすなら、長めのケーブルを用意して、EW-JC200をフレーム内に内臓&ケーブルだけSTIレバーまで引っ張ってくるほうがよさそうです。フォークの取り外しが少々面倒ですが…
・カーボンハンドル内部のエレクトリックワイヤー取り回し
STIからSTI、バーエンドからSTIまで、それぞれカーボンハンドル成型時のバルーンが残っておりまずすんなりエレクトリックワイヤーが通ることはなかったです。
今回新しく取り付けたZIPP SL70と、もともと使っていたSACRAのカーボンハンドルでもそれぞれ同様だったので、成型上仕方ないのかなと。
取り付けの際にバルーンをある程度突き破る必要があるので、ブレーキワイヤーにはかなり助けられました。
ワイヤーを先に通してからエレクトリックワイヤーの先端を取り付けて引っ張り上げるだけなので、仕組み自体は簡単ですが中々通らず苦労しました…
(本当はこのワイヤー、再利用しようと思っていたんですが、このせいでポリマーコーティングがかなりはがれてしまったので交換かな…悲)
Di2は結構融通が利く
今回作業してみて思ったのは、シマノのDi2の配線って結構融通が利くんだな~ということです。
シマノ純正のユーザーマニュアルではSTIからそれぞれジャンクションAを経由して、各種コンポーネントにつながっているのでSTIから信号発信→ジャンクションAで処理→変速という流れになっているのかなと思っていましたが、案外適当につないでもちゃんとワンセットつながってさえいれば動くのだなと。
そもそもなんでこんなことを使用と思ったのかというと、S-WORKS VENGEのシートポスト内臓式のジャンクションを見て着想を得たからです。
さすがにあの位置からSTIまで直接エレクトリックワイヤーをつなげるのは無理があります。
なら、ジャンクションAは無理にSTIとコンポーネントの間に無くても動作に問題ないのでは??と思い今回の形に至りました。
結論として適当につないでも、どこかでジャンクションAがつながって入れば問題なく動くようです。
ハンドルバーに1ポートだけつながってるなら、ジャンクションAいらないんじゃないの???と思い取り外してみたら動作しなかったので、やっぱり必要な部品っぽいですが・・・これなしでいいんならもっと安く&軽くなるのになぁ(笑)
ただやっぱりハンドル内部のエレクトリックワイヤー配線はかなり大変で、カーボンハンドルのバルーンを突き破るなど通すのに一苦労しました。
やはりこのあたりがシマノ純正マニュアルでEW-RS910 のエレクトリックワイヤーを外出しにしている理由でしょうか。
新型12sコンポならセミワイヤレス式なので、このあたりのめんどくさい配線もなく、サクサクサクっ~~~と組めるんだろうなぁ~~
いつか使ってみたいですね~
もっとも、速攻予約ができなくなったりしているところを見ると、一般ユーザーに浸透し始めるのはそこそこ先になりそうですが。泣
とりあえず、鬼門だったハンドルの配線はできたので、早いとこ組み上げて実走に行きたいところ。
同じようなケーブル配線を考えている人にとって、この記事が何かの参考になれば幸いです。それでは!
ロードバイクトレーニングの疲労回復にはBCAAがオススメです。
普段のトレーニングで、疲れが抜けないな・・・とか、もっと早く回復して次の練習をしたい!と思うことはありませんか?そんなあなたにはBCAAパウダーがオススメ。BCAAって何?というところからその効果まで解説していきます。
1. そもそもBCAAって何?
人体で合成できない3つのアミノ酸の総称
BCAAとは、運動時の筋肉でエネルギー源となる必須アミノ酸※である、バリン、ロイシン、イソロイシンの総称です。この3つのアミノ酸は、枝わかれするような分子構造をしているため、BCAA(Branched Chain Amino Acid;分岐鎖アミノ酸)とよばれています。
近年では、筋タンパク質中に非常に多く含まれていることから、筋にとって非常に重要なアミノ酸であると、注目を集めています。
BCAAは人体で合成できない必須アミノ酸(タンパク質の分解物)の3種類の総称です。
運動においてエネルギー源となるのは筋グリコーゲンや蓄えられた炭水化物・脂肪のイメージが強いかもしれませんが、激しいトレーニングの際はタンパク質やその素となるアミノ酸も分解されエネルギーに代わっています。
BCAAはアミノ酸の中でもエネルギーへと変わる筆頭候補であり、血中のBCAAがなくなってしまうとせっかく付けた筋肉を分解してBCAAに変えてしまいます。これを防止するために、BCAA単体での接種が効果的なのです。
プロテインとの違いは?
プロテインは主にトレーニング後の栄養補給や、日常生活でのタンパク質補給に使う場面が多いです。
BCAAはタンパク質補給としてではなく、運動中に分解され筋肉が破損してしまうのを防ぐ、という目的で摂取する方がより効果的です。
反面タンパク質の量はさほど多くないので、タイミングに応じてどちらも併用するのがオススメです。
2. BCAA摂取のメリット
疲労を感じにくくなる
BCAAを練習前・練習中に摂取するようになってからは、依然と比べ疲労感を明らかに感じにくくなりました。
特に100kmを超えてくるようなロングライドだと、途中で脚がスカスカになってしまうというか、一旦体力がなくなってしまえばあとはヘロヘロ走るしかできませんでした。
が、BCAAを摂取するようになってからは疲れにくくなるとともに、ある程度強度を落として走ればまた体力も戻ってくる感覚があるように思います。
この疲労感については実際の研究データでも示されており、練習後やトレーニング中での疲労感は明らかに軽減するようです。興味のある方は一度見てみてはいかがでしょうか。
プロテインと比べ、吸収が早い
アミノ酸はタンパク質から分解する手間がないため、その分吸収が早いのがメリット。
あまりアミノ酸とタンパク質の違いといわれてもピンとこないかもしれませんが、炭水化物と砂糖の関係に置き換えてみると非常にわかりやすいです。
炭水化物と比べ砂糖は吸収が早く、血糖値を上げ即効性のあるエネルギー補給として有用です。
炭水化物は食べてから消化・分解して初めてエネルギーとなるので、身体にとって補給のしやすさ・スピードはあまり高くありません。
ただ、砂糖を大量に食べるのはなかなかに苦痛です。白ごはん一杯分のエネルギーを砂糖で撮ろうと思えば、おおよそ砂糖50gを食べる必要があります。
これと同じように、アミノ酸はプロテイン等と異なり大量に摂取するのが難しいため、それぞれのメリットごとに用途を分けて使ってあげるのが大事です。
3. オススメの摂取タイミング
BCAAは運動中に代謝される物質なので、ベストは運動前にとって上げることですが、ロードバイクのような長時間の自給的トレーニングの際は運動中に補給するのも効果的ですよ。
まとめると
普段の生活:△
トレーニング前:◎
トレーニング中:◎
トレーニング直後:○
寝る前:△
といったところでしょうか。自分は味が好きなので普段の生活から飲んでいますが、あまり効果は高くないかなと…
4. 自分の使っている商品
My Protein(マイプロテイン)のBCAA
BCAAの効果はすでに広く知られているため味の素が提供する「アミノバイタル」シリーズなどがありますが、どうしても価格的に高くなってしまうのがネック。
マイプロテインは海外のプロテイン・BCAAといった健康食品を数多く扱っているメーカーで、そこの「BCAA2:1:1」というのを使っています。
練習前にオレンジジュースと合わせてそのまま粉のまま飲むのはもちろん、ボトルの水に溶かしておいて練習中での飲んだりと活用しています。
↑水に溶かすとこんな感じ
特にビターレモン味はこういった健康食品にありがちな味の癖がさほど強くなく、アクエリアスのレモンウォーターから砂糖を取り除いたような味なので自分は結構好きです。
何なら普段の生活でも、ボトルにBCAAを溶かして飲んでいます。
BCAAとしての効果はもちろん、せっかく飲むのだから継続して飲めるような味をえらびたいところですよね。笑
もちろんマイプロテイン以外にも複数社でBCAAパウダーはラインナップされているので、好みの味を探してみるのもアリですよ。
いかがでしたでしょうか。特に運動時間が長いロードバイクにおいては、BCAAはかなり効果的なサプリメントではないかと感じます。
是非BCAAを活用して効果的な回復&トレーニングをしてみてください!
それでは!
EASTON EC90 AERO 55 チューブラー ホイールインプレッション
ロードバイクに乗り始めてからというもの、ずっとカーボンディープリムのホイールが欲しい!!とかねがね思っており、とうとう物欲に負けてしまい購入。
どうせ買うなら、見た目やエアロ性能が抜群な超いかついホイールが欲しい!ということでEASTON EC90 AEROを購入しました。ではでは、早速使ってみてのインプレッションを。
1. ホイールの基本スペック
まず、ホイールの基本スペックは以下の通り。
チューブラータイプのスペック
リムハイト:55mm/リム外幅28mm
スポーク:SAPIM CX-RAY (F16本/R20本)
ハブ:Echo ハブ
重量:1340g
クリンチャータイプであれば、重量は1630g(メーカー公称値) それ以外のスペックはほとんど同じです。
特筆すべき点としては、リム幅が28mmの超極厚リムということ。
ROVALシリーズを始めに昨今ホイールのワイド化が進む中、「リムに厚みを持たせ、風をいなすことでエアロ性能が向上する」ということを早々に実現したホイールといえるでしょう。事実、その速さについてもデータとして示されています。
そして何より、これだけの極厚リム・55mmという高いリムハイトを持ちながらその重量はチューブラータイプで1340gと非常に軽量である点です。
画像を取るのを忘れてしまっていましたが、実測重量も大凡+10gほどで、大きく誤差がなかったようにありませんでした。
あとは何気にスポークの本数が少ないというのもエアロ性能の向上につながっています。特にフロントホイールは常に風の影響を受け続けるわけですから、ここのスポーク本数が少なければ当然エアロ性能も上がります。
また、デザインについても水転写デカール・黒白ベースでロゴが入っており、存在感がありつつもバイクデザインを大きく損ねません。特にフレームメーカーの傘下にあるわけでもないので、ブランドの相性を気にせずどんなバイクにも見た目としてマッチします。
特にチューブラータイプは他社と比べても高いエアロ性能と軽量性をもち、デザイン性も両立しているといえます。では、実際に使ってみての感想を。
2. 良かった点
体感できるだけの巡航性能がある
何と言ってもこれにつきます。このホイール、試乗含め今まで使ってきたホイールの中でも抜群にエアロ性能が高いです。巡航している最中にキュルキュルと風を切って進んでいる音がホイールから聞こえてくるほどでした。
極厚リムのためもあってか、漕いでいてスルスルと速度を上げることができ、その維持も非常に楽です。これだけでこのホイールを買ってよかったなぁ…と感じられます。
平坦での巡航・エアロ性能を第一に求めているのであれば買って間違いはないです。
試乗を除いて自分がメインで使っていたホイールとざっくり比較すれば
EC90 AERO55 >デュラエース WH-9000 TU50≒マビック コスカボUST > レイノルズ アサルト(初期)>フルクラム レーシング3
といったところでしょうか。
↑↑25mmのタイヤを使っていてもこの存在感。リムの厚みと高さが感じられます。
横風の影響はそこまで大きくない
リムのエアロ性能がかなり高いからか、55mmという高いリムハイトにも関わらず横風の影響はあまりないように感じました。もちろん風の強い海沿いや、ビル付近の強風などは気をつけないとハンドルを持っていかれますが、普段走っている中で不意に横から風が吹いてくる程度で車体が大きく持っていかれることはありませんでした。
ちなみに筆者の体重はその時53kgほどだったので、これよりさらに体重のある方はより安定して使えると思います。
硬すぎず、重すぎない絶妙なバランス
ディープリムはスポークが短くなり、リム自体の剛性も上がることからホイール自体の剛性が高めになりがちですが、このホイールはそこまで過度に高い剛性を持っているようには感じませんでした。
ただ、硬いが柔らかいかでいえば間違いなく硬めのホイールであることは間違いないです。下りのコーナリングやダンシングの際に大きくたわみや不安を感じることは全くといっていいほどありませんでした。
出力に対してリニアに反応するというよりも、わずかに一瞬タメを作って加速していく感じです。
また、チューブラータイプはリムそのものが軽量なこともあり、ダンシングでバイクを振った時もホイール自体の重さはあまり感じませんでした。ヒルクライムで淡々と回していくうちも、特に引っ張られるような重さはないため大きなデメリットなく登れると思います。
3. 微妙な点・不満点
ダイレクトマウントブレ―キだと調整が難しい
これがこのホイールを手放した一番の理由です。自分の使っていたフレームが古いモデルだったためダイレクトマウントブレーキの許容幅がかなり狭く、ブレーキの引きしろがほとんどない状態でした。
ちょっと握っただけですぐにフルブレーキになってしまうし、ダンシングの際にシュータッチすることもしばしば。
ホイール自体の性能には問題ないのですが、外幅28mmという極厚リムはシマノブレーキの許容範囲ギリギリです。購入する前にフレーム・ブレーキの許容幅を確認しておくべきかと思います。
リム内ニップルのため、メンテナンス性が悪い
クリンチャータイプはそうでもないのですが、チューブラータイプであればニップルが外出しではなくリム内にあるため、フレが出たときなどメンテナンス性が非常に悪いです。
特にチューブラーの場合タイヤをはがす・リムテープを除去する・振れをとる・リムテープを張りなおして新しくタイヤを接着と手順が多く、常用するには使いづらいです。
ブレーキ性能は普通
BORAやMAVICのホイールのように、ブレーキ面にレーザー加工等がされているわけではなく普通のカーボン面なので、それらと比べると制動距離はどうしても伸びてしまいます。特に雨の日などブレーキ面が濡れてしまっている場合はかなり怖さを感じました。
ただ一般的なカーボンホイールと同程度、というだけであり極端にブレーキ性能が悪いわけではないです。ストップ&ゴーの多い街中では少し気を使う必要がありますが、晴れた日の下りでのスピードコントロール・ブレーキ性能に関しては特に不満は感じませんでした。
↑↑特にブレーキ面に特殊加工はなく、普通の状態です。
4. こんな人にオススメ
いかがでしょうか。やはり、平坦での巡航速度を上げたい・周りに後れを取りたくないという方にはかなりオススメです。
デメリットらしいデメリットも、ホイール本体というよりはチューブラーホイールであることに起因することが多いので、そこが許容できる人であればかなりいい選択肢だと思います。
もちろん耐久性もしっかりと確保されており、ガンガン常用しても大丈夫かと。
極厚リムのエアロ性能を体感してみてください!それでは。